観光(サマルカンド)
ウルグ・ベク天文台跡
ウルグ・ベク天文台跡はサマルカンドの北東のチュパンアタの丘というところにあります。
ウルグ・ベク天文台は1429年にティムールの孫ウルグ・ベクによって建造された天文台でしたが、ウルグ・ベクが暗殺された後に、保守的なイスラム教徒によってこの天文台も壊されてしまいました。
1908年にロシアの考古学者に発掘されるまで場所さえわからなかったということです。
駐車場から小高い丘の上まで階段を登っていくと、ウルグ・ベク天文台跡に到着します。
現在残っているのは、六分儀の地下部分と天文台の基礎だけです。
この六分儀は高さ40メートル(そのうち11メートルが地下)、長さ63メートル、幅2メートルの巨大なもので、当時は高さ30メートル以上の建物で囲まれていたようです。
この天文台で観測したウルグ・ベクは、恒星時一年は『365日6時間10分8秒』と計測しました。
現在の精密機器で測定すると『365日6時間9分9.6秒』だそうで、その誤差はわずか一分以内です。
当時の望遠鏡すら無い技術で、どうやったらこんな精度の測定ができるのか?と、非常に驚かされます。
遺跡のすぐ隣には、天体図や出土品などの資料が集められた博物館が併設されていました。
ウルグ・ベクの星表や、ウルグ・ベクの血がついた布なども展示されています。
ウルグ・ベクがどのような功績を残した人物なのかも紹介されていますが、残念ながら読めませんでした。
高い丘の上に立っているだけあって、ここからの町の眺めもなかなかのものでした。
モスクやマドラサなどのイスラム建築の見学に飽きてきたら、行ってみると良いのではないでしょうか?